技術メモ

電子工作 Unityとか

矩形波へのフィルタ

あるセンサで、5kHzと50kHzの矩形波信号を識別したい。

量産(コスト削減)・小型化の目的があるので、オペアンプを使ったアクティブフィルタではなく、単純なパッシブフィルタのみで機能を実現したい。

センサの都合で、5kHz信号は50kHzの2倍ほど強度がある。

こちらのフィルタ回路計算サイトで計算し、色々試してみた。

http://sim.okawa-denshi.jp/RLCtool.php

構成する部品はコイル、コンデンサ、抵抗の3種類があり、それぞれ下記の実装上の制約がある

コイル

1mH以上のコイルは物理的に大きくなり、コストも掛かる

コンデンサ

チップコンデンサを使いたいのでできれば1uF以下

抵抗

フィルタなので、できるだけ抵抗値が低いモノが良いと思っていたが、それをドライブできるだけの電流が無いと正しくフィルタとして機能しない。

↑のサイトで提案された抵抗値が数十Ωで、そのことに気づくのに時間が掛かった。

結論

5kHz減衰 50kHz残し RLCバンドエリミネーション・フィルタ

他のフィルタと比べ周辺周波数の減衰が急峻だったので選択した。

1mH以上のコイルのサイズ・入手性が良くないので、コンデンサを1uFにした。

入力 50kHz

出力 50kHz ぼよよんしているが、今回の用途で使えたのでヨシとする。

出力 5kHz カットできている

5kHz残し 50kHz減衰 CRローパス

出力 5kHz 歪んでいるが通過している

出力 50kHz 入力5vに対して 1.5Vppに振幅。 このあとAMの包括線検波回路に通すので問題なし

包括線検波回路の参考:http://www.gxk.jp/elec/musen/1ama/H14/html/H1408A15_.html

50kHzの矩形波のみをハイパスフィルターで取得することは難しかった。

5kHzの矩形波にも高周波が含まれ↓リンクで紹介されている様に電圧がマイナスになり、処理が面倒くさくなる。

https://misoji-engineer.com/archives/high-low-pass-filter.html

デシベル

-3dB ≒ 1/2
-10dB = 1/10
-20dB = 1/100